住宅ローンを組むとき、多くの人が団信(団体信用生命保険)に入ると思います。
わが家はフラット35なので加入は任意でしたが、団信は迷わず入りました。
でも3大疾病特約をつけるべきかどうか…本当にかなりかなり悩んだんです。
そこで出した結論と、その根拠を公開します。同じように悩んでいる方の、一つのヒントになればうれしいです。
住宅ローンの3大疾病特約とは
もし支払い義務者が亡くなったり高度障害になったりすると、団体信用生命保険、いわゆる団信によって住宅ローンは払わなくてよくなります。
しかし3大疾病特約をつけると、死亡以外でも住宅ローンの支払いが免除されるんです!
それが、がん、急性心筋梗塞、脳卒中という3大疾病にかかった場合。
住宅ローンの金利に上乗せして支払うことで、特約をつけることができます。最初にしかつけられず、途中で変更はできません!
なぜこれらの疾病に限定されているかというと、それだけ治療が高額化・長期化しやすい病気だから。
医療保険でも治療費の補助はありますが、到底かないません。
医療保険だと入院給付金に60日限度などの制限があるし、特約をつけない限り通院の保障はありません。
長期化したり、外来で治療したりするともらえないリスクがある上に、住宅ローンは満額のしかかるんです。
その点、もし3大疾病特約がついているなら、病気にかかると住宅ローンがなくなるので、その分治療費にも回せます。
病気になるタイミングにもよりますが、もしもローン残債が4000万ある時にチャラになったとしたら…どんな保険よりも最強だと思いませんか?
3大疾病特約をつけない場合での最悪の事態は
もしガンになってしまったら…。高額な治療費がかさみ、治療自体も長期化するでしょう。ガンは再発のリスクもあるので、検診にも通い続けないといけません。
さらに仕事を辞めることによる収入減少も予想されます。辞めるまでにはいかなくても、社員からパートにしたり、出勤日数を減らしたりすることにより収入が下がることは大いに予想できます。
わが家は共働きですが、おそらく夫がそんな状態になれば、わたしも仕事をセーブしてサポートにあたるかもしれない…そう考えました。
とてもじゃないけど、毎月ローンは払えません。収入は減り、支出は急増ですから…
その最悪の事態を考えると、金利を上乗せしてでも3大疾病特約をつけるべきなのでは、と思ったのです。
3大疾病特約の弱点を発見
めちゃめちゃ最強だと思ってた3大疾病特約ですが、保険代理店勤務経験を生かし、分析してみました。
そうすると2つの弱点に気づいたのです。
弱点1:3大疾病の範囲
3大疾病特約の対象はがん、急性心筋梗塞、脳卒中だと言いました。
でもがんはいいとして、急性心筋梗塞は…あまり確率は高くありません。
心疾患の中の、数%しかないんです。
保険は起きるかわからないリスクに対してかけるものなので、確率論を言っても仕方ないんですが…とはいえ、急性心筋梗塞に絞っている保障には、あまり魅力を感じなかったのです。
脳卒中は脳の病気の中でも比較的多いのですが、それでも脳血管疾患全体をカバーしている保険がある中で、保障対象が狭い3大疾病特約は、魅力として劣ります。
弱点2:支払い条件が厳しい
せっかく特約に入っていても、いざというときに保険金が出ないのでは意味がありません。
※保険金が出るというのは、この場合はローンがチャラになるという意味です。
- がん…がんと診断されたら
- 急性心筋梗塞…急性心筋梗塞になり、60日以上働けなくなったとき
- 脳卒中…脳卒中になり、60日以上後遺症が続いたとき
がざっくりした条件です。
※正確な条件はパンフレットなどで確認してくださいね。ローンによっても違います。
診断されただけではダメなんです。結構ハードルが高いと感じました。
代用できる保険一覧
では団信の3大疾病特約に匹敵する保険は何かないか。そう考えて、3つの保険にたどり着きました。
就業不能保険や所得補償保険
病気やけがが原因で働けなくなったときに、毎月保険金がもらえる民間の保険です。
シミュレーションしてみると、月20万円もらえる設定だと月々4000円ぐらいの保険料でした。
団信の特約だと5000円ぐらいだったので、それよりは安くなります。
勤め先から1年半は傷病手当金が出るので、その間の保険金を半額にすることで、さらに保険料は抑えられそう!
十分に検討の余地ありです。
特定疾病保険(生活習慣病保険、成人病保険)
死亡すると死亡保険金が、特定疾病になると特定疾病保険金がもらえるという保険です。
言い方は悪いですが、死亡保険金は死亡しないともらえないため、損するとも言えます(生きててなんぼなんで、保険の趣旨とは離れちゃうんですが)。その点、こちらの特定疾病保険なら、病気になっても死亡しても保険金が受け取れるんです!(特定疾病保険金を受け取れば死亡保険金はありません。つまりどちらか一方だけです)
これだと、シミュレーションしたところ、一時金を200万円にしても月々5000円ぐらいでした。
団信はそもそもローンを払い終わると保障が切れますが、民間の保険なら一生涯ずっと保障が続きます。
しかもどうしても解約したくなったら、解約返戻金もうけとれます。
元本は割れるかもしれませんが、団信は掛け捨て・しかも特約の中途解約ができないことを考えれば、柔軟に対応できる特定疾病保険の方が魅力的かなと。
がん保険
急性心筋梗塞や脳卒中は、確率的には高くありません。個人的にこわいのはがんです。そうなると、がんだけの保険に入ればもう少し保険料を抑えられるかも!
ということでシミュレーションしました。医療保険には加入してるので、診断がされた時点で一時金がでるだけのがん保険にすると、月々3000円代でした。しかも一時金は300万円!
保障は狭くなるけど、合理的に思えます。
以上が、団信の3大疾病特約に匹敵する民間の保険です。
どう考えてもローン残債4000万すらチャラにしちゃう団信は最強ですが、条件の厳しさを考えれば、民間の保険で備える方が現実的な気がしてきました。
まとめ:わが家は入りませんでした
以上の理由から、わが家は団信の特約は加入しませんでした。
その分を民間の保険で備え、さらに貯金もがんばります。
不安なのは3大疾病にかかることだけではなく、子どもの教育費のこともあったのです…。大きな金額が手に入る保険は本当に魅力ですが、わが家の場合は使途が決まっていない一時金型の保険や貯蓄が合ってると判断したのです。
3大疾病の罹患率があがる60代になれば、ローン残債と保険金額にそこまで差が出ないだろうとも思いました。
ただし統計はあくまでも統計であって、病気のことはわかりません。最後は自分の判断になります。
- まずは金利の上乗せ%が、月々いくらの支払いになるか計算
- 保険で代用するなら、保険料がいくらになるかシミュレーション
- 保障内容と貯蓄などを考えて判断
という流れになります。
年齢があがるほど保険料は高くなります。一方でローンの特約は年齢に関係なく一律なので、もしかしたら40代以降だとローン特約の方が民間の保険よりも安いかもしれません。そうなれば、ローンの特約は無敵ですね。
保険料のシミュレーションは各保険会社のホームページなどでも可能です。
ぜひ正確な保険料を算出して、パンフレットで正確な条件を見て、判断してくださいね。
最適な保障が見つかるように応援しています!
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